【なぜ】看護師は優しい人ほど辞める？その理由6つと対処法8つ紹介！

気づけば優しい看護師は次々と辞めていき、厳しい先輩看護師ばかりが残っているケースがあります。

看護師は「白衣の天使」といわれており、優しくて包容力のある人にピッタリな職業です。

それでも辞めてしまうのは原因があります。

「仕事を辞めたい」「転職したい」と考えている人は、あなたも優しい人だからこそ思い悩んでいる可能性があります。

仕事を辞めようか迷っている人は、記事を読んで参考にしてください。

_{＼まず読んで！／}

看護師は優しい人ほど辞める？優しい人の特徴9選

職場を辞めてしまう優しい人の特徴を紹介します。

順番に解説します。

気配りが上手

優しい人は気配りが上手です。

気配りできる人は、相手が求めていることは何かを想像して先回りして行動します。

看護師は毎日受け持ち患者さんが変わるため、患者さんや家族に合わせる対応力が必要です。

チーム医療では、専門分野のスタッフ間で協働していく必要があります。

優しい人は仕事がスムーズに進むよう気遣いをする分、自分が疲弊して辞めてしまうこともあるのです。

共感力が高い

優しい人には共感力が高い人が多く見られます。

相手の立場に立って思いやることができるからです。

患者さんや家族とのコミュニケーションにおいて、相手の話を聞いて共感すれば信頼関係を築けます。

頑張り屋である

優しい人は頑張り屋さんです。

仕事に手を抜かず、全力で期待に応えようとします。

しかし自分の限界を過ぎても頑張ってしまうと、ガス欠に陥ってしまう状況になりかねません。

「自分が頑張って我慢すれば丸く収まるから」と無理をして、心身の不調を招く場合もあります。

特にうつ病は「頑張り屋さんがかかりやすい」といわれている病気です。

必要以上に頑張ってしまうと、自分へのケアまで行き届かなくなってしまいます。

めったに怒らない

優しい人はめったに怒ることがありません。

冷静に「怒っても解決しない」と判断して、怒るという表現を選ばない場合もあります。

しかし周囲の目を気にしたり、自分の言葉をグッと飲み込んで我慢するのはよくありません。

周りからは優しい人と思われますが、言いたいことを伝えないと相手のためにもならないからです。

怒らなくても相手に大切なことが伝わって解決すれば問題ありません。

しかし「マイナスイメージを持たれる」「面倒を起こしたくない」と考えてスルーするのは、その場から逃げているとも言えます。

フォローしてくれる

優しい人はミスした人へのフォローも丁寧です。

自分のことのように共感してくれたり、相手の気持ちを考えて慰めてくれたりします。

気にかけてもらう側は嬉しくてつい甘えてしまいますよね。

しかし本人は、気づかぬうちに周りの人ばかり考えてしまい気疲れしてしまうのです。

ミスをずっと気にする

優しい人は、ミスを長い間引きずる傾向にあります。

例えば強気な人や怖い人がミスをすると、他人のせいにする、自分ではなく状況が悪かったなどと思い込もうとします。

そして怖い人のミスには誰も咎めようとしません。

しかし優しい人はミスを素直に認めるため、周りの人も注意をしやすいのです。

ミスを本当に悪いと思うあまり、ズルズルと引きずることがあります。

断れない性格

優しい人は断れない性格の人が多く見られます。

人の役に立ちたいという心意気は素晴らしいですが、ある程度の線引きは必要です。

根が真面目である

優しい人は、根が真面目な性格の人も多いです。

真面目な性格の人は、HSP（Highly Sensitive Person）の可能性があります。

HSPは誠実に働くので社会的信用度も高く、仕事も任されます。

しかしHSPの看護師は、仕事で頑張るあまり自分を追い込んでしまうケースも。

HPS看護師は患者さんへ深く共感したり、人の言葉を深く受け止めたりするため傷つきやすい性格です。

また、丁寧に仕事するので時間が押してしまったり断れなかったりすると、頑張り続けてしまう人もいます。

その結果ストレスが蓄積され、キャパオーバーしてしまうこともあるのです。

自己主張が苦手

優しい人は自己主張が苦手です。

自己主張をすると「その場の空気を乱すかな」「嫌な思いをさせてしまうかな」と考えてしまいます。

周りの顔色をうかがう結果、自分が我慢すればいいという結論に至るのです。

優しい人が看護師を辞める原因は？理由6選

優しい人が看護師を辞める理由を説明します。

順番に解説します。

強い看護師のターゲットにされる

優しい人は強い看護師のターゲットにされがちです。

自己主張が弱くて何でも受け入れてしまう人は、強く言われても何も言い返せません。

看護師や上司の中には自己主張が強くて怖い人もいます。

ストレスのはけ口にされたり、ミスを強く攻められたら辛いものです。

いじめやパワハラの引き金になってしまうリスクもあり、辞めたくなる人も少なくありません。

何でも引き受けて仕事量がきつくなる

断らずに仕事を引き受けてしまうと、仕事量がきつくなります。

優しい人と思われていると、頼られることも増えますよね。

役に立てるのはうれしいとは思いますが、仕事に余裕がないのに引き受けてしまうのは本末転倒です。

自分も仕事があることをアピールしないと、どんどん任されるようになります。

ミスを引きずってつらくなる

ミスを引きずったままだと、仕事がつらくなってきます。

気持ちを切り替えてポジティブにとらえればいいのですが、優しい人はずっと落ち込んだまま仕事している場合もあります。

自分のことだけでなく、相手を巻き込んだミスならなおさら気にしてしまうのです。

例え気を付けていても、看護師の仕事でミスは日常茶飯事。

患者や家族に共感して傷ついてしまう

優しい人は患者さんや家族に共感して、同じように傷ついてしまうことがあります。

例えば悲しい状況に置かれてしまった場合。

特に共感するのは、患者が重篤な状況になっていて、家族を支える時です。

泣き崩れる家族も多く、そばに寄り添う看護師もつらくなります。

母親になっても私情をいれず、プロとして立派に働く看護師さんたちもたくさんいます。

しかし私のような感情移入してしまうタイプは、患者さんが辛い立場になると立ち直るまでに時間がかかることも。

患者の死を受け入れられない

優しい人の中には、患者の死を受け入れられない人もいます。

病棟では患者さんの死に立ち会う場面も少なくありません。

自分が受け持っていた患者さんが亡くなると、かなり落ち込みます。

しかし看護師は感傷に浸る間もなく、次の仕事をこなさなければなりません。

優しい人は切り替えスイッチが上手くいかず、辛い気持ちを引きずってしまいます。

思い描いた看護ができない

理想の仕事を掲げていて目標に届かない場合、ストレスを貯めやすくなります。

優しい人の中には、看護師のお手本のような完璧な仕事を目指す人もいます。

しかし現実は、なかなか理想通りにはいきません。

理想と現実のギャップに驚く看護師も多い現場です。

優しい看護師が辞めたい時の対処法8選

優しい看護師が辞めたい時の対処法を紹介します。

それぞれ順番に紹介します。

違うタイプの信頼できる人に相談する

辞めたい時は、自分と違うタイプの人に相談してみましょう。

違う性格の人なら、自分では考えつかないような視点からアドバイスをくれることがあります。

同じ職種の人なら、看護師同士でしか分からない細かい話まで通じるため楽に相談できます。

さらに信頼できて何でも話せる人なら、相手も率直な意見を伝えてくれるでしょう。

優しい人ほど、周りの人を巻き込まずにため込みがちです。

仕事だと割り切る思考を身に着ける

仕事だと割り切って、できるだけストレスを溜めないことが大切です。

優しい人は人からの言動や状況を重く受け止めてしまうこともあります。

しかし仕事のことばかりに悩んでいたら、それこそ人生がもったいない！

例えばあなたが顔色を窺っている人や仕事でのミスは、人生で重要なことですか？

あなたが大切にしたいことを軸にして生活を送れば、周りの評価や過去の失敗は気にする必要はありません。

ストレス源の人とは最小限に付き合う

ストレスになるような人とは最小限の付き合いを心掛けましょう。

仲良くなりたいと思わない相手なら、こちらも無理して接近する必要はありません。

休日にストレス発散する

休日は有効活用して日ごろのうっぷんを晴らしましょう。

東京医科大学病院看護研究集録の「看護師のストレスとその効果的なコーピング」の研究で、看護師が実際に行っているストレス対処法が発表されました。

この中で特に効果的なストレス発散は「音楽鑑賞」「早く寝る」との結果でした。

できるだけ身体を休めて、音楽を聞くと癒し効果に繋がります。

その他に好きな趣味に没頭したり、日ごろの愚痴を友人に話したりしてスッキリさせるのもおすすめです。

仕事の優先順位を明確にする

優しい性格ゆえに辛くなってしまったら、仕事の優先順位を明確にして行動するのが良いでしょう。

朝の申し送りや引継ぎで、自分の仕事に順位を付けます。

受け持ち看護師として責任を果たす必要があるので、自分の仕事は優先しましょう。

他の人でもできる補充や環境整備は後回し、または何かの「ついで」に流れ作業でするとスムーズに進みます。

他の人から仕事を任されたり、全て一人で完結しようとすれば無理が生じることも。

自分に余裕がある時には仕事を手伝い、自分が忙しい時にはチームで共有して助けてもらいましょう。

異動希望を出す

例えば現状の人間関係や仕事内容がつらい時は、異動希望を出すのも一つの方法です。

病院としても退職されるより、異動という措置のほうが人手が減るのを予防できます。

希望通りの部署にすぐには異動できないケースも。

休職する

優しい人が辛くなったら、休職する方法もあります。

日本看護協会の「2022年病院看護・助産実態調査報告書」によると、傷病による連続休暇を7 日間以上取得した看護職員がいた病院は86.5%、そのうちメンタルヘルス不調者がいた病院は76.1％でした。

看護師が休職する病院は多く、決して珍しいことではないのです。

休職する場合は以下の注意点に気を付けましょう。

休職中は規則正しい生活をして、身体と心を休める期間です。

仕事で頑張った自分を労わってあげましょう。

転職を検討する

仕事はしたいけど今の職場を変えたい人には、転職を検討するのがおすすめです。

すぐに転職活動するのではなく、「他の働き方もあるんだ」程度の下調べでも気分のモチベーションが変わります。

転職すると人間関係や仕事も再構築するため、勇気とエネルギーが必要です。

心地よく働くため模索をしつつ、転職も候補の一つとして挙げておくといいでしょう。

優しい看護師には強みがある！仕事に活かせる特徴6選

看護師は強い人ばかりが残る仕事ではありません。

優しい人には仕事に活かせる特徴があります。

一つずつ説明します。

人の気持ちに寄り添える

優しい人は人の気持ちに寄り添えます。

ストレスを抱える患者さんや家族が、気持ちを表出できる環境を整えるのも看護師の役割の一つ。

看護師は擁護力や信頼度を高めて、患者一人一人に寄り添うスキルが求められます。

小さな変化に気づく

優しい人は小さな変化に気づくことが多いので、看護師に向いています。

周囲への着眼点が鋭いので、患者さんの容態の変化にも気づくことがあります。

例えば声を出せない患者さんを見て「顔色が悪いな」「今日は元気がないな」などちょっとした変化に気づいた場合。

実は容体が急変していた！なんてこともあるのです。

病棟では看護師の気づき一つで人命救助に繋がることもあるため、周りをよく見ている人は適任といえます。

プリセプターに向いている

優しい人は、後輩や新人を教育するプリセプターに向いています。

教育を受けるプリセプティも、厳しそうな看護師より優しそうな看護師の方が安心しますよね。

新人看護師のモチベーションに関わるため、プリセプターの人柄は重要です。

「私のプリセプター優しい人で良かった！」と自慢し合うのも新人同士でよくある話。

周りの空気を穏やかにする

優しい人は周りの空気を穏やかにしてくれます。

人柄が話し方や表情、雰囲気から伝わってくるので、その場の空気を和ませることができるのです。

誰でもできることではないので、素晴らしい個性と言っていいでしょう。

スタッフや患者さんと良好な関係を築くときの武器になります。

コミュニケーションがとりやすい

優しい人は周囲から「話しかけやすい」と思われるメリットがあります。

会話すると穏やかに話を聞いてくれたり、笑顔で応えてくれたりするので相手側に安心感を与えます。

「コミュニケーションがとりやすい」のは看護師として求められるスキルです。

医師に気に入られる

優しい雰囲気の看護師は医師に気に入られやすくなります。

特に若い研修医や新人の医師は、控えめな態度で看護師に仕事を依頼することがよくあります。

怖そうな看護師より、柔らかい雰囲気の看護師の方が指示を出しやすいのです。

医師との波長が合うと仕事がスムーズに進むので、良好な関係を築けるに越したことはありません。

気に入られる要素を発揮して、良い人間関係を構築できるといいですね。

看護師が辞めずに働ける職場選びのコツを紹介

優しい看護師が辞めずに働ける職場選びのコツを紹介します。

詳しく説明します。

働く理由に合わせて職場を探す

職場を探すときは、働く理由を明確にしてからにしましょう。

働く理由に合わせて職場を選べば、辞めずに長続きする可能性が高まります。

看護師の仕事自体が好きな人なら、病棟やクリニックで働けば楽しく働けますよ。

高齢者とコミュニケーションを取りたい人は、介護施設やデイサービスでも可能です。

その他に訪問看護や保育園、企業、派遣など、多様な働き方ができるのは看護師の大きなメリット。

自分の向き不向きを明確にする

自分の向き不向きを振り返って、明確にしておきましょう。

看護師の仕事で何が好きだったか、はっきり答えられますか？

好きなことを中心にできる職場で働けたら、人生楽しんだもの勝ちです。

例えば外科での処置が得意なら、外科のクリニックや病棟でも生き生きと仕事できるでしょう。

子どもが好きなら小児科の病院やクリニック、保育園も選択肢の一つとして挙げられます。

転職エージェントに相談する

職場選びなら、転職エージェントに相談するのがおすすめです。

エージェントは転職支援の研修を受けたプロなので、仕事に悩んでいる人の味方になりサポートしてくれる存在です。

辞めた理由を話せば、次の職場で二度と同じことが起こらないように吟味して求人を探してくれます。

優しい看護師に向いている職場の特徴4選

優しい看護師に向いている職場の特徴を紹介します。

順番に説明します。

【一次救急の病院】急患や急変が少ない

一次救急の病院は、急患や急変が少ない職場です。

入院や手術をする必要のない、自力で受診し帰宅できる患者さんが対象です。

例として休日夜間救急センターや、在宅当番医が挙げられます。

優しい看護師さんで穏やかに働きたい人は、急なトラブルも少なく落ち着いて対応できる一次救急の病院がおすすめです。

【高齢者施設】医療行為が少ない

高齢者施設は、利用者への医療行為が少ないという特徴があります。

高齢者施設の患者さんへの医療行為は、できる種類がかなり限られています。

医療行為自体も看護師として高度な技術は必要ないため、プレッシャーなく働けます。

【予約制の職場】残業がない

予約制の職場なら、残業がないため定時で帰宅できます。

例えば美容クリニックや健診センター、献血ルームなど。

予約制なので定時を迎えても残業が少なく、ゆったり働けます。

急患や急変がない中での業務なので、忙しくても予想範囲内です。

業務内容もルーティン化しているので、慣れれば余裕をもって仕事できます。

【療養型病院】休みを取りやすい

休みを取りたい人には療養型病院が向いています。

療養型病院は、比較的容体が落ち着いている患者さんを24時間サポートする病床です。

寝たきりの患者さんが多く、身の回りの世話や日常生活の介助が中心。

療養型病院はシフトで必要な看護師の数が決まっているため、早めに休みを希望していれば融通が利きやすい職場です。

優しい看護師に向いている職場

優しい看護師に向いている職場を紹介します。

リハビリテーション病院や療養型・介護施設は高齢者が多く、業務内容も統一されています。

美容クリニックや健診センターは予約制が多いので、定時に仕事が終わりやすい職場です。

自力で診療に来れる健康な患者さんが多いので、急変などの対応もなくスムーズに仕事できます。

保育園や企業、保健室に勤める看護師はコミュニケーション力が重視されるので、医療行為が苦手な人におすすめです。

いずれも病棟のような急患や急変は少ない勤務先なので、穏やかに働きたい看護師に向いていると言えます。

看護師におすすめの転職サイト

レバウェル看護

ナースではたらこ

マイナビ看護師

【まとめ】看護師は優しい人が辞めやすい…向いている職場で働こう！

今回は看護師は優しい人ばかり辞めることについてお話ししました。

優しい人は他人に寄り添って気持ちに共鳴できる人が多いので、看護師にピッタリな人柄です。

人間関係や忙しさにより、看護師としての機能が発揮できないのはもったいないですよね。

看護師は多様な働き方ができるため、笑顔で過ごせる職場を見つけましょう！