美容看護師になるにはどうすればいい？資格や有利なスキルを解説！

華やかでキラキラしたイメージの美容看護師。

看護師である自分もキレイになれて、患者さんへも丁寧に施術して…憧れる人が多い仕事です。

美容クリニックで働きたい！と思っても、すぐに美容看護師になれるのでしょうか？

美容看護師に興味のある人は、記事を読んで参考にしてください。

＼まず読んで！／

美容看護師になるには？具体的な仕事内容を紹介

美容看護師の具体的な仕事内容を紹介します。

美容看護師の仕事は、病棟看護師とどのような違いがあるのでしょうか？

美容看護師は美容クリニックのナース

美容看護師は、美容クリニックのナースのことです。

美肌を目的とした皮膚科や手術メインの外科など、目的別にクリニックの種類は分かれます。

皮膚の悩みに対して、レーザー治療や美容注射などを提供するクリニックは美容皮膚科です。

一方、豊胸や二重整形など手術が必要な施術をするクリニックは、美容整形外科と呼ばれます。

最近では脱毛やAGA治療のように治療目的を一つに絞り、専門性を高めたクリニックも増えています。

美容看護師と病院看護師の違い

美容看護師と病棟看護師は、来院する患者さんが異なります。

病院に来る患者さんは、病気の治療や緩和が目的です。

一方、美容クリニックには「美しくなりたい」「身体のコンプレックスを解消したい」という向上心を持った患者さんが訪れます。

身体の健康具合や治療目的が違うので、求められる看護ケアも変わってきます。

具体的な仕事内容

美容看護師の具体的な仕事内容を紹介します。

美容看護師は大まかに、美容皮膚科ナースと美容整形外科ナースの2つに分かれます。

美容皮膚科ナースの主な仕事	美容整形外科ナースの主な仕事
カウンセリング レーザー治療 光治療 脱毛治療 点滴や肌への注射	カウンセリング 手術の物品準備 手術の直接介助 手術前後の写真撮影 ダウンタイムの経過観察

美容皮膚科ナースの主な仕事	美容整形外科ナースの主な仕事
カウンセリング レーザー治療 光治療 脱毛治療 点滴や肌への注射	カウンセリング 手術の物品準備 手術の直接介助 手術前後の写真撮影 ダウンタイムの経過観察

美容皮膚科はレーザー治療や光治療で、肌トラブルを改善へと導く施術。

美容外科は手術をして豊胸や脂肪除去、二重整形など医師の施術がメインです。

次に美容看護師の1日のスケジュールを見てみましょう。

仕事内容の詳細は、こちらの記事をご覧ください。

＞【美容看護師】仕事内容や1日の流れ

美容看護師になるには遅い？採用事情を解説！

美容看護師の採用事情について紹介します。

年齢制限がある、倍率が高いなどの噂は本当でしょうか。

新卒看護師は採用対象になる？

新卒看護師は採用対象になります。

なぜなら、美容クリニックは若い看護師を採用したいからです。

スタイルやキレイな肌をキープしている看護師が施術すると「美容効果がありそう…！」と説得力が高まります。

研修や基礎練習を取り入れている美容クリニックなら、新卒でも採用される可能性はありますよ。

一方で病院で経験した点滴や採血の手技も、入職する際には有利になります。

病院経験を経てから就職すると、スムーズに美容クリニックで働けるでしょう。

美容看護師に年齢制限はある？

美容看護師に具体的な年齢制限はありません。

しかし美容看護師の求人では「新卒・第二新卒歓迎！」「20～30代が活躍！」という記載が多いため、若い方が採用されやすい状況です。

また、見た目より技術力が大事な美容外科のオペ室勤務なら、40～50代の看護師も働いているケースがあります。

美容看護師の倍率は高い？

美容看護師の倍率は高いと言われています。

「絶対にここで働きたい！」という野心がある人は、採用されるための対策が必要です。

少しでも施術できるメニューがある、カウンセリングで患者さんへ営業できるなど経験があればポイントがアップします。

土日祝日は美容クリニックにとって収益が増える曜日なので、出勤できる方が有利です。

クリニックに貢献できることを武器にして応募するといいでしょう。

美容看護師になるには？資格や有利な経験

美容看護師になるための資格や有利な経験について説明します。

やはり臨床経験や手術介助の経験は武器になりそうですね。

看護師・准看護師の資格は必須

美容クリニックの看護師として働くなら、看護師・准看護師の資格は必須です。

しかし、応募要件はクリニックによって異なります。

看護師の資格を持っている以外にも「臨床経験〇年以上」など条件が定められているところが多いです。

病院勤務を3年以上経験すると、応募できる美容クリニックの選択肢が増えます。

臨床経験

臨床経験は、美容クリニックの就職では有利になります。

美容クリニックは若い看護師ほど採用されやすい傾向にありますが、現場では点滴や注射の手技は必須です。

未経験者より経験者の方がスムーズに活躍できるので、採用面では有利と言えます。

手術介助の経験

手術介助の経験があれば、美容クリニックから重宝されます。

一から器械出しの手技を身につけるのはかなり大変です。

手術器械の種類だけでも、同じような形の物が何十種類もあります。

術者へ手渡す器械の向きやタイミングが大事な器械出し。

器械の名前や種類を覚えるのも一苦労です。

器械出しの経験がある看護師なら、一から教える必要がないのですぐに馴染みます。

美容器具や薬品を扱った経験

美容器具や薬品を扱った経験があれば、採用面で有利になります。

レーザー照射やHIFU照射など経験がある看護師は、面接でもチェックされます。

美容クリニックではたくさんの器械や薬品を扱うので、扱える物が多いほど即戦力になるからです。

また、患者さんへのカウンセリング経験がある人も有利です。

患者さんの悩みを傾聴して「シミを取りたいですか？」「レーザーを当てたあとにこの化粧品で保湿しましょう！」など、積極的に営業するスキルがあればクリニックに貢献できます。

美容看護師になるには？役立つスキル3選

美容看護師になるための役立つスキルを紹介します。

看護スキルだけでなく、患者さんとのコミュニケーション力が重要！

接客スキル

美容看護師には、接客スキルが求められます。

手技は経験を積めば、誰でも獲得できるスキルです。

しかし美容業界では、手技よりセールススキル・トーク力の方が役に立ちます。

患者さんがリピート客になってくれれば、施術代やケア用品・サプリメントなど売り上げに貢献できます。

担当する看護師が聞き上手だったり安心感を与えられる人なら、「またこの人にお願いしたい！」と思ってもらえるでしょう。

美容系の資格

美容系の資格を持っていれば、就職する時に有利です。

必須スキルではありませんが、美容系の資格を持っていれば本当に美容好きなことが伝わります。

エステやスキンケア関連の資格は美容皮膚科で役に立つので、採用されやすいです。

サプリメントアドバイザーは若さの秘訣をアドバイスできます。

面接で「美容が好きです！」とアピールする看護師は多いので、プラスアルファで美容系の資格を持っていると強みになります。

しかし資格を持っているだけでなく、その知識を患者さんにアピールできるかどうかが重要。

患者さんにセールストークして、施術や購買意欲に繋げられれば一人前の美容看護師と言えるでしょう。

＞【美容看護師】役立つ資格8選を紹介

語学力

英語や中国語を話せる看護師は貴重です。

実際に、日本に暮らしているフィリピン人が美容点滴に通ったり、中国人がレーザー照射に来たりと外国人の患者さんも増えています。

語学が堪能なら「この化粧品がおすすめです！」「レーザー当てた後はイオン導入すると、肌がよりキレイになります！」とアップセルにも役立ちます。

TOEICや中国語検定など語学力の資格を持っていれば、信頼度も増すのでおすすめです。

美容看護師のお給料事情

美容看護師のお給料事情を説明します。

高給与と噂される美容看護師の実態が気になります！

美容看護師の月収・年収

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、美容看護師の月給は約38万円、年収が457万円です。

病棟看護師は月給が約35万円、年収は508万1,300円。

病棟看護師の年収の方が高めに感じますが、夜勤手当を含んだお給料です。

美容看護師は夜勤がなく日勤のみでこの年収なので、お給料は高いといえます。

売上ノルマがある？

個人に売上ノルマがあるクリニックは少ないといえます。

「月商〇〇万円以上！」のように、個人ではなくクリニックで売り上げ目標が設定されているケースが多いです。

小さな個人クリニックなら1,000万円、都心の大手クリニックなら1億円など金額はピンキリ。

目標と言われていても、達成すればインセンティブがつくため実情はほぼノルマ状態です。

それでも、スタッフ全員で「達成しよう！」と団結するのは楽しいですよ。

高校の部活のように1つの目標に向かって全員で頑張れるので、やりがいも生まれます。

美容看護師になるには？向いている人の特徴3選！

美容看護師に向いている人の特徴を紹介します。

美容への探求心やコミュニケーション能力が試される職場です！

美容に興味がある人

美容に興味・関心がある人は美容看護師に向いています。

サプリメントやスキンケア用品、美容の施術を自ら取り入れている人は、たくさんのマメ知識を提供できます。

知識が豊富なら、トーク力・信頼度ともに高まるので美容看護師にピッタリです。

コミュニケーションが得意な人

コミュニケーションが得意な人は、美容看護師に向いています。

病棟看護師は看護スキルや適切な判断力が求められる世界。

しかし美容看護師は、手技よりも患者さんが通いたい！と思える接客スキルが必要です。

「誰とでもすぐに仲良くなれる人」は、自分も話していて「友だちになりたい！」と思いますよね。

話しやすい人や聞き上手な人は、リピートしてもらえるので即戦力になります。

勉強熱心な人

勉強熱心な人は美容看護師としてやっていけます。

美容看護師になると、毎日勉強が必要です。

美容業界では新しい手法も次々取り入れるため、日々最新の技術や知識が求められます。

肌質から相性がいい商品をおすすめしたり、施術の効果を説明したりできるよう勉強も必要です。

美容看護師になるメリット7選

美容看護師になるメリットを紹介します。

ライフワークバランスが取れて人生が充実しそうです！

高給与である

美容看護師は高給与のため人気がある仕事です。

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、美容看護師の月給は約38万円、年収が457万円です。

国税庁による「令和2年分民間給与実態統計調査」の報告によると、正規雇用の女性の平均給与は約383万円でした。

夜勤手当がなく日勤だけの給与でも、平均より70万以上稼げるので魅力的ですね。

美容看護師は、貰ったお給料で自分磨きに励む女性が多いようです。

仕事の知識を活かして「スキンケア用品やサプリメントの成分表・含有量を見て買う」といった人も。

もともと美容好きな人が多いので、自分の肌に合う美容品を楽しく選べます。

生活に余裕ができるので、好きなことやオシャレにお金を使えるのも嬉しいポイントです。

夜勤がなく日勤だけの勤務

夜勤がなくて日勤だけの勤務は、美容看護師の特権です。

若いうちは夜勤を乗り切れますが「おばちゃんになったら夜勤はムリ！」と病棟看護師はよく話します。

美容クリニックは予約制で日勤だけなので、夜勤のように疲れが蓄積しにくい仕事です。

夜はしっかり眠れるのでお肌の調子もいいし、生活を整えて体型や健康をキープできます。

美容のスキルや知識が身につく

美容看護師はスキルや知識が身につきます。

美容が好きな人は学ぶことを楽しみながら、患者さんの体質にあった化粧品や施術を営業できます。

また、スキンケア用品を選ぶときに成分を見て選んだり、お肌に優しい化粧品を選んだりできるのも特権です。

社割で施術を受けられる

美容看護師は社割で施術を受けられます。

自分もきれいになれるので嬉しい特典です。

美容看護師なら、通常より50～80％オフの値段で施術を受けられるクリニックもあります。

化粧品や乳液、洗顔料は原価の値段で買えることも。

SNSや広告用に顔出しOKのモニターなら、無料で受けられる施術もあります。

空き時間に看護師同士でレーザーや点滴をしたり、医師がナースにボトックス注射したり。

リーズナブルにお肌のケアができて、きれいになれるのも美容看護師のメリットです。

オシャレして仕事できる

美容看護師はオシャレして仕事ができます。

病棟看護師では、マツエクや明るい髪色にすると「ふさわしくない」と上司に目を付けられて、気まずい雰囲気になる…なんてことも。

美容看護師は「キレイになりたい」と意識する患者さんに見られる仕事でもあるので、オシャレはOKです。

ネイルやマツエク、しっかり目のメイクでも、清潔感があれば美意識高めのナースとして働けます。

プライベートが充実する

美容看護師はプライベートを充実させやすい勤務がメリットのひとつ。

美容クリニックは10～19時または20時までの診療時間がほとんどです。

夜更かししても翌日はゆっくり出勤できるので、ゆとりのある生活が送れます。

朝や夜、人が少ない時間に映画を見たりジムに通えるので快適です。

朝ゆっくり支度できるので夜更かししてテレビを見たり、遅くまで女子会を楽しめるので充実した日々を送れます。

人命を預かるプレッシャーが少ない

美容看護師は、人命を預かるプレッシャーが少ないです。

美容クリニックに来る患者さんは、基本的に健康で「美しくなりたい！」という人が対象。

完全予約制のため、急変や急患に遭遇することはほとんどありません。

病棟でのドキドキする緊張感を抱かず安心して仕事できるのは、美容看護師ならではの特権です。

美容看護師になるには覚悟が必要？デメリット3選

美容看護師になるデメリットを説明します。

ノルマやクレーム患者さんによるストレスは、美容看護師ならではの苦悩？

看護スキルが向上しない

美容看護師は看護スキルが向上しにくいといわれます。

美容クリニックで求められる手技は、基本的な点滴や注射、医療器械の照射やピーリングなどが主体です。

美容看護師として長く勤めてから病院へ戻る時、子どもの採血や中心静脈カテーテル留置の補助など、一から学ぶ必要があります。

しかし新しい環境へ転職する時、美容クリニックでも病院でも「仕事を覚える」という点は同じです。

その場で一生懸仕事を覚える努力をすれば、慣れていくので心配することはないでしょう。

クレーム対応がある

美容クリニックではクレーム対応する場面があります。

診療時に「絶対という効果はない」と説明するため、クレーム自体は少なめです。

しかし施術した後に「思っていたよりしみが薄くならなかった」「高いお金払ってこんな感じなの？」と不満を抱く患者さんはいます。

患者さんに納得してもらうために、施術前後の写真を見せて「前より薄くなっていますよ」と説明するなどの対応が必要です。

クリニックによってはノルマがある

美容クリニックによっては、ノルマが課せられるケースがあります。

基本はクリニック全体で「今月の売り上げ〇〇万円！」と目標を定めるケースが多いです。

目標を達成するとインセンティブが付くので、実情はノルマと一緒！と捉える人もいます。

個人にノルマを付けるクリニックはホワイトな職場とはいえないので、事前に調べておくとよいでしょう。

美容看護師は何歳まで働ける？キャリアプラン

美容看護師の具体的なキャリアプランについて紹介します。

美容クリニックは若い看護師が多いイメージなので、実情が気になります。

美容看護師から病棟へ転職できる？

美容看護師から病棟へ転職は可能です。

大きな病院は、経験を問わず既卒の看護師もどんどん採用します。

ブランクのある看護師でも、新人と一緒に研修や教育を受けられたり、プリセプターを付けてもらえるので安心です。

自分が思っているよりも、病院に戻るハードルは低いので構えず飛び込みましょう。

育児と両立できる？

美容看護師は育児と両立できます。

子育て中の看護師のために、時短勤務を導入しているクリニックもあります。

時短勤務なら残業もなく早めに帰宅できるので、子どもを迎えに行ってから家事育児に切り替えられます。

子どもの行事があればシフトを相談して調整できるので、両立しやすいです。

年をとっても美容看護師でいられる？

美容クリニックに勤め続けていれば、年をとっても美容看護師でいられます。

入職する時は若い看護師ほど採用されやすい傾向にあります。

しかし美容看護師として長く勤めると、レベルの高い施術（細かい部分へのレーザー照射や出力設定など）が身につきます。

若い看護師はまだレベルが追い付かないので、高いスキルを持った看護師は重宝されるのです。

また、経験値が高いほどクリニックの看護師長も適任です。

スタッフのシフトを組んだり、患者さんの施術を振り分けたりとリーダー的な仕事を任せられます。

＞【年齢制限あり？】美容看護師は何歳まで？

美容看護師になるには転職サイトが強い味方！

近年は美容業界の躍進が目立ちます。

エステに通うように、美容クリニックに定期的に通院する患者さんが増えています。

これからも美容クリニックの需要が期待できますが、「美容クリニックは狭き門」とよく言われますよね。

自信がない時は転職サイトで、プロの力を借りて行動しましょう。

美容クリニックの面接で質問されやすいことや、アピール方法を一緒に考えてくれる頼もしい味方です。

最初はAGAクリニックや脱毛クリニックで短期間経験を積むのも方法の一つ。

「美容看護師の経験あり」とカウントされて、美容皮膚科や美容外科に採用されやすくなります。

レバウェル看護

ナースではたらこ

マイナビ看護師

【まとめ】美容看護師になるには臨床経験や対人スキルがあると有利！

今回は、美容看護師になるにはどうすればいいかお伝えしました。

美容看護師になるには、できるだけ若い時に応募することと、患者さんに信頼関係されるスキルを持ち合わせているかが重要です。

「この患者さんにはこの商品がピッタリ」「レーザー照射を追加したらさらに改善できる」など、患者さんへ上手にプレゼンできれば立派な美容看護師といえます。

美容看護師の夢を持っている人は、脱毛やAGA治療から始めてみる、語学を勉強するなどできることから始めていきましょう。