看護師1年目だけど、もう仕事辞めたい…
新人が働ける転職先あるのかな?
怖い先輩看護師に怒られたり、やることが多すぎて毎日残業したり…そんな日々が続くと仕事から逃げたくなります。
しかしほとんどスキルがない新人看護師が辞めても、転職先があるのか疑問です。
辛くて看護師を辞めたい方は、記事を参考にして自分に合う道を見つけてみてください。
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辞める時は誰しも「もう働ける病院がないのかも…」と暗い考えになってしまいます。
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看護師1年目で辞めたい!新人の転職事情とは
看護師1年目で辞めたい人の転職事情について解説します。
看護師1年目の年収
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」で発表された看護師1年目の給料について記載します。
【看護師1年目の平均給与】
1ヶ月分の給料 | 25万3,800円 |
ボーナス | 9万3,100円 |
平均年収 | 約300万円 |
25万3,800円×12か月分+9万3,100円は313万8,700円で、平均年収は300万円程度です。
基本給やボーナスの支給額は勤める病院によって異なります。
就職先を探すときに、勤め先の手当や賞与の詳細をチェックしておきましょう。
看護師1年目の離職率
日本看護協会「2022年病院看護・助産実態調査」によると、看護師1年目の離職率は10.3%でした。
病床数別に見た離職率について見ていきましょう。
【病床数別にみた新人看護師の離職率】
病床数 | 新卒採用者離職率 |
99床以下 | 13.9% |
100~199床 | 12.7% |
200~299床 | 9.2% |
300~399 床 | 11.8% |
400~499 床 | 9.6% |
500 床以上 | 9.3% |
看護師1年目の10人に1人が辞めている状況です。
また病床数が多いほど、退職する新人看護師は少ないことが分かりますね。
病床数が多いと研修や教育内容が充実し、部署移動が可能な環境も要因の一つと考えられます。
1年目でも転職は可能!
看護師1年目でも転職は可能です。
厚生労働省の「看護師(看護職員)の確保を巡る状況に関する参考資料」では、2022年12月の有効求人倍率は2.62倍。
看護師不足が続いており需要は高いままなので、就職先に困ることはないでしょう。
求人がとても多い分、自分に適した職場を見極める必要があります。
看護師1年目で辞めたいと思う理由は?
看護師1年目で辞めたいと思う理由を紹介します。
先輩や上司・医師が怖い
看護師1年目の時は先輩看護師や上司、医師が怖いと思って委縮することがあります。
人の命を預かる仕事なので、厳しく指導や教育を受けるのも日常茶飯事です。
しかし前後のフォローや思いやりを感じられないと、ただ厳しいだけでは新人看護師は参ってしまいます。
【先輩や上司・医師怖い理由】
- 忙しい時に声をかけて無視される
- 仕事ができなくて責められる
- 質問されて分からず怒られる
- 根拠なしに業務を進めて怒られる
- 何をすべきか分からず不快にさせる
- 笑顔がなく真顔である
- オドオドして相手をイラつかせる
特に医師は、新人看護師とベテラン看護師をひとくくりに見ているケースも。
新人看護師に通常の指示を出して、指示受けできずうろたえたら不快になる医師もいます。
そして先輩看護師は忙しい業務の中で教育しなければなりません。
忙しい中何も考えず質問されたり、手間が増えたりすると怖い態度になることもあるでしょう。
つらい状況が毎日続くと「仕事に行きたくない…」と落ち込んでしまいます。
仕事の責任が重い
働き始めると、仕事の責任が重いという現実に直面します。
最初は全て教えてもらいながら診療にあたるため、まだ他人事のように感じる場合もありますが、いざ1人で任されたら緊張するものです。
【仕事のプレッシャーを感じる時】
- 点滴や採血は成功するか
- 自己抜針や転倒・転落が起きないか
- 重症患者を受け持った時
- 患者の容体が急変しないか
- 急患が来て対応できるか
- 医師に上手く報告し、指示受けできるか
- 先輩に質問されて応えられるか
看護師1年目の時は、点滴や採血にまだまだ慣れません。
「意識が清明な患者さんに対して失敗したら、文句言われそう」「失敗したら怖い先輩に頼まないといけない」など、色々想像してしまいます。
患者さんにせん妄や認知症があれば、自己抜針や転倒などインシデントが発生するリスクも高いです。
怖い先輩や医師と信頼関係ができていない場合、ホウレンソウが上手くいかず自分で背負ってしまいます。
学生気分が終わっていざ働きだしたら、プレッシャーを実感する人も多いでしょう。
体力的にきつい
いざ働きだしたら、体力的にきついと実感する人もいます。
仕事で力を使うだけでなく、様々な要因が重なってきつくなることが多いです。
【体力的にきつい理由】
- 【業務】仕事量が多い
- 【患者】体位変換や介助に力が必要
- 【残業】仕事が終わらない
- 【夜勤】不規則な生活に慣れない
- 【勉強】仕事と勉強が大変
- 【睡眠】勉強や不安で熟睡できない
- 【疲労】疲れが取れない
1日8時間、毎日何かしら動きっぱなしです。
仕事が終わるころには脚がむくんでいたり、若くても腰を痛めたりすることもあります。
1人暮らしなら、疲れて帰った後に家事をしつつ仕事の勉強も必要。
仕事に慣れて身体をリフレッシュさせる習慣を身に着けるまでは、体力的にきつい仕事です。
仕事量が多くてしんどい
仕事量が思いのほか多くてびっくりすることもあります。
看護師の仕事は患者さんへのケアだけでなく、他にもさまざまな業務に追われます。
【患者さんへの看護以外の業務】
- 他部署との連携
- 物品管理・補充
- 環境整備
- 係や委員会の仕事・報告
- ミーティング・カンファレンス
- 時間外研修への参加
他部署への関わりや委員会の仕事など、多岐にわたります。
看護師の技術を身につける以外にも、膨大な業務量を覚えていくのです。
全てこなせるようになるまで何年もかかるため、途中で挫折しそうになることもあります。
勉強が追い付かない
看護師1年目は勉強が追いつかなくて大変です。
正直「学生時代に勉強したことは何だったの?」と思えるくらい、膨大な量の勉強が待っています。
【看護師1年目の勉強内容】
- 患者さんの病態生理
- 使用する薬剤の効果・副作用
- 治療の関連性と効果・症状
- 処置の準備物・手順の確認
- 看護問題と看護計画の立案
一般病棟の人員配置基準は、患者7人:看護師1人です。
毎日7人の患者さんの病態生理や治療を理解しながら、仕事の勉強も必要です。
エビデンスを知らなければ、医療・看護の質が下がってしまいます。
「応えられなかったら先輩に怒られるし…」「理解していないと患者さんに変なことしてしまうかも…」というプレッシャーに追われている人も。
慣れるとだんだん勉強量は減っていきますが、1年目の勉強は仕事の一環と言えます。
年収・給料が低い
年収・給料が低くて不満をもつ人もいます。
厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」で発表された看護師1年目の平均給料は
以下の通り。
【看護師1年目の平均給与】
1ヶ月分の給料 | 25万3,800円 |
ボーナス | 9万3,100円 |
年収に換算すると約300万円です。
ここからさらに年金や税金が毎月2~3万引かれると、月22~23万円ほど。
「看護師はもっと給料が高いと思ってた」と、ギャップに驚く人も多いでしょう。
夜勤が増えたり昇給していけばお給料は上がります。
しかし病院や経営状況によっては、さらに安月給のケースもあるのです。
お給料が低いとモチベーションが下がるので、辞めて転職したいと考えるのも当然でしょう。
看護師に向いていない
いざ働いてみると、看護師に向いていないと気づくパターンです。
【向いていないと思う状況】
- 患者さんと話すのが苦手
- 人と関わりたくない
- 血液・排液・排泄物に触りたくない
- 要領よく働けない
- 患者さんに優しくできない
患者さんの他に先輩や医師、医療関係者など何かしらコミュニケーションが必要とされる現場です。
人と関わるのが苦手だと改めて認識してしまうと、仕事がだんだん苦痛になってしまうこともあるでしょう。
また患者さんの排液や血液・排泄物などを現場で目の当たりにすると、大半の看護師は慣れていきます。
しかしいつまでも受け入れられず、拒否反応を示す人には務まらない仕事です。
そのような人は病棟看護師自体が向いていないので、他の職場に目を向けた方がいいパターンもあります。
看護師1年目で辞めたい!【転職するメリット3選】
看護師1年目で転職するメリットを紹介します。
順番に解説します。
新人として教育を受けられる
新人のうちに転職すれば、新人として教育を受けられます。
何を質問しても許される空気感を持っているのは、1年目ならではの強みです。
「この患者さんには〇〇だからこの薬が必要なんですか?」「この人工呼吸器の設定はなぜですか?」など初歩的な質問をしても、優しく教えてもらえます。
転職先での意欲を見せるためにも、分からないことはどんどん聞いていきましょう。
しかし0から質問すると聞かれた方も大変なので、きちんと下調べして自分の意見を含めた質問にしましょう。
間違えていれば訂正したり付け加えて教えてくれます。
興味のある分野を早くから学べる
興味のある分野があれば、早くから集中して学べます。
看護師1年目でやりたい分野が見つかることも珍しくありません。
早く転職すれば、興味ある分野を早く勉強できます。
百聞は一見にしかずなので、調べるより現場に飛び込んだ方がどんどん吸収できますよ。
看護師をあきらめず続けられる
転職して成功すれば、看護師をあきらめずに続けられます。
看護師自体を辞めるより、資格を活かして仕事を続けるほうがメリットもたくさんあります。
【看護師を続けるメリット】
- 【信頼】社会的に信用度の高い職業
- 【給料】資格があるだけで高い給与設定
- 【就職】候補がたくさんある
- 【婚活・交際】異性からモテる
- 【結婚相手】医者との出会いがダントツ
社会的信頼のある職業なので「すごいね!」「立派な仕事だね!」と褒めてもらえます。
引っ越し探しやローンの審査も通りやすいです。
資格がいらない仕事よりお給料も高く設定されているので、満足度の高い生活が送れます。
そして合コンや婚活の場で、看護師はとてもモテますよ!
「白衣の天使」と呼ばれる、優しいイメージのある看護師。
将来結婚しても、金銭的に困ることはないという安心感も人気の一つです。
またお医者さんが結婚する相手は、看護師さんが圧倒的に多いのもポイント!
看護師を続けるメリットは大きいので、辞める前にゆっくり考えてみましょう。
看護師1年目で辞めたい…【転職するデメリット5選】
看護師1年目で転職するデメリットを紹介します。
転職先が少ない
新人看護師の場合、転職先が限られます。
看護師のスキルや技術はほとんどないとみなされ、新人看護師として転職先を探すことに。
「経験者歓迎」「臨床経験3年以上」など、求人情報には経験者を募集している職場も少なくありません。
しかし「未経験者歓迎」「ブランクOK」「研修・教育プログラムが充実」など表記している職場もすぐに見つかります。
自分の希望と採用側の条件がマッチした求人を探しましょう。
すぐ辞めるのではと心配される
看護師1年目で辞めると、面接で心配される可能性があります。
「うちでもすぐに辞められたら困る」「打たれ弱い子かもしれない」と、採用側から疑われる一因になります。
転職する時には、前職での失敗を繰り返さず長く勤める覚悟が必要です。
面接で前向きな転職であることや、長期間働きたい気持ちをアピールしましょう。
一から学びなおしになる
1年目での転職は一からの学びなおしになります。
今までの経験や知識はほとんど生かされず、新しい職場でのマイルールに則って働く必要があります。
膨大な量の業務やルールを覚えつつ、新しい環境や人間関係に慣れるまで緊張することも。
慣れるまでは大変なので、興味があり好きになれそうな分野の職場で働くといいでしょう。
一から人間関係を構築する必要がある
新しい職場でも一から人間関係を構築する必要があります。
先輩看護師や上司、医師と新たに関係を築くのは、気疲れするものです。
性格が社交的・コミュニケ―ション能力が高い人以外、慣れるまで大変なケースも。
人間関係で悩みたくないなら、開院して間もない職場やオープニングスタッフとして募集中の職場がいいですよ。
お局的な先輩や派閥が少ないため、面倒な人間関係に巻き込まれにくい環境でおすすめです。
私も新規開院するクリニックのオープニングスタッフとして転職しました。
みんな初対面で「これからクリニックを開拓していこう!」という意気込みで一致団結。
和気あいあいと準備しながら仕事できました!
収入が途絶える可能性がある
辞めたら収入が途絶える可能性があります。
休職期間なく、スムーズに転職できるとは限らないからです。
例えば8月に辞めて9月からすぐ働けるとは限らず、数ヶ月は空いてしまう場合。
収入が途絶えるので、貯金がない場合は大きなデメリットになります。
看護師1年目なら貯蓄は少ない可能性が高いので、先を見据えて計画的に行動しましょう。
過去に12ヶ月以上働いた経歴があれば失業手当がもらえます。
失業手当をもらいたいなら、働く期間を計算して退職時期を検討しましょう。
看護師1年目でも辞めたい!転職したほうがいい状況4選
看護師1年目でも転職したほうがいい状況を紹介します。
身体的・精神的に辛い
身体的・精神的につらい状況、または何らかの症状が出現していたら要注意です。
苦しい状況が続くと、心や体に不調のサインが現れることがあります。
【ストレスによる疾患の例】
不眠 | 疲労 | 頭痛 | 肩こり |
鬱病 | 心身症 | 自律神経失調症 | 高血圧 |
糖尿病 | 潰瘍 | 過敏性腸症候群 | パニック障害 |
過食 | 拒食 | アルコール依存 | 薬物依存 |
【ストレスによる疾患の例】
不眠 | 疲労 | 頭痛 | 肩こり |
鬱病 | 心身症 | 自律神経失調症 | 高血圧 |
糖尿病 | 潰瘍 | 過敏性腸症候群 | パニック障害 |
過食 | 拒食 | アルコール依存 | 薬物依存 |
「胃痛がする」「仕事の事を考えるととことん落ち込んでしまう…」など、何らかの症状で苦しいときはストレスが原因の可能性もあります。
気になる症状があれば病院を受診して、担当医の意見を聞いてみましょう。
いじめやパワハラを受けている
いじめやパワハラが辛いという状況は、問題ある職場です。
東北文化学園大学看護学科による「病院看護職における職員間暴力・ハラスメントの実態と抑うつとの関連」の研究では、400床以上500床未満の3病院、1107名の看護師にアンケート調査を実施。
過去1年間で職員間暴力・ハラスメントを受けた経験がある人は15.8%という結果でした。
10人に1~2人は被害経験がある計算になるので、いじめやパワハラはどこでも起こりうる状況なのです。
放置したままだと、どんどんエスカレートする場合もあります。
信頼できる上司や先輩に相談したり、異動希望を出したりして自ら状況を変えましょう。
残業が毎日続く
残業が毎日続く職場には問題があります。
日本医労連による「2022年看護職員の労働実態調査」で、看護師の残業時間の実態が発表されました。
【看護師の残業時間の実態】
時間外労働時間(月) | 割合(%) |
5時間以上 | 64.1% |
20時間以上 | 19.4% |
30時間以上 | 9.0% |
50時間以上 | 1.5% |
60時間以上 | 0.7% |
【看護師の残業時間の実態】
時間外労働時間(月) | 割合(%) |
5時間以上 | 64.1% |
20時間以上 | 19.4% |
30時間以上 | 9.0% |
50時間以上 | 1.5% |
60時間以上 | 0.7% |
表の結果を見ると、10人に1人の割合で月に30時間以上残業している状態です。
数値は低いですが、実際に50時間以上残業している人も明らかとなっています。
厚生労働省の「時間外労働の上限規制」では、上限を原則として月45時間・年360時間と規制しています。
基準に違反していたり残業手当が不足していたりする場合、それはブラック企業と一緒です。
残業が多い職場の上司には、残業を減らす環境を作る役割があります。
それを実施せず放置するような職場なら、辞めたほうが身のためでしょう。
夜勤がしんどい
夜勤がしんどい時には転職を考えましょう。
夜勤中は日勤より倍近くの患者を担当し、バイタルチェックや体位変換、おむつ交換を2~4時間おきに行う必要があり大変です。
急変や急患に対応すると、休憩もろくに取れず睡眠不足のまま帰宅します。
その状態で車の運転をしたら、かなり危険です。
夜勤明けの状態は、飲酒運転と同レベルかそれ以上の悪い状態だと発表されています。
引用:医学会新聞「看護師の夜勤への警告」
自分の身を守るためにも、つらい状態が続くときは夜勤のない職場への転職を考えましょう。
看護師1年目での転職を考え直した方が良い状況3選
看護師1年目での転職を考え直した方が良い状況を紹介します。
順番に説明します。
仕事ができないと悩んでいる人
仕事ができなくて悩んでいることが原因なら、退職は思いとどまった方が良いです。
むしろ「仕事ができない」と自覚している人は、自分を客観的に判断できる冷静な人と言えます。
逆に1年目で「私は仕事ができる!」と思いこんでいる人の方が問題です。
1年目はまだ土台を作っている段階。
基礎が未完成なので仕事ができないのは当然です。
何年もかけてコツコツと努力する人こそ一人前になれるので、あきらめず頑張りましょう。
インシデントを起こした直後の人
インシデントを起こした直後に辞めたいと考えている人は、いったん落ち着いてみましょう。
新人はインシデントやヒヤリハットを起こしがちです。
【インシデントの例】
- 注射や点滴の間違い
- 観察不足による転倒・転落
- 自己抜去などのルートトラブル
- 患者さんを間違える
- 処置物品の準備不足
- 褥瘡の見落とし
まだ点滴や薬剤に不慣れな新人は、投与方法や薬剤の内容を間違えるリスクが高いです。
そして臨床経験が浅いと、ヒヤリハットの予測がしづらいという欠点があります。
患者さんが転倒したり自己抜去を防げなかったりとインシデントが発生しやすくなるのです。
ミスを起こしたら、逃げたいと思う人は少なくありません。
【インシデントで辞めたい理由】
- 犯人探しが始まる
- 上司や先輩に怒られる
- 患者さんや家族に申し訳ない
- インシデントレポートを書く必要がある
- スタッフ全員に周知しなければならない
- 1週間くらいネチネチ言われる
- 自分はダメな人間と落ち込む
インシデントを起こしたらレポートを書いて振り返りします。
スタッフ全員に自分のミスを周知され、怒られたら嫌になりますよね。
しかし新人にインシデントやヒヤリハットはつきものなので、乗り越えて成長するのが大切です。
友人に話を聞いてもらう、反省を活力に変えて仕事するなど、気持ちを何とか切り替えて経験を積みましょう。
怖い先輩から逃げたい人
怖い先輩から逃げたい人は、退職せず対処法を考えましょう。
なぜならどの職場にも、自分と合わない人と働く状況が多いからです。
それこそ働き心地はいいのに、怖い先輩のせいで辞めるのは悔しいと思いませんか?
1年目だと先輩に注意されがちなので、余計に怖いと思ってしまいます。
それなら経験を積んで、文句を言わせない仕事ぶりを見せればいいのです。
長い時間がかかりますが、その間は怖い先輩とは最小限の付き合いにする、ストレス発散するなど対応して続けていきましょう。
看護師1年目を辞めたい時の対処法5選
看護師を辞めたい時の対処法を紹介します。
それぞれ順番に紹介します。
先輩や同僚に相談する
悩んでいる時は先輩や同僚に相談しましょう。
日本カウンセリング学会が発行した「対人ストレスを身近な他者に相談する過程の検討」の論文では、人に話を聞いてもらうと様々な効果をもたらします。
【相談した結果】
- 反省点を気づける
- 問題点を教えてもらえる
- 解決のヒントをもらえる
- 自分の悪い部分を指摘してもらえる
- 物事の本質をついてくれる
- 良いアドバイスをもらえる
- 話を整理してくれる
- 叱ってくれる
- 自分を諭してくれる
- 失った何かを思い出させてくれる
【相談した後の心理】
感情の回復 | 安らぎを感じた元気が出てきた安心した嬉しかった楽になったホッとした心強く感じた感謝でいっぱい落ち着いた笑えるようになった気を取り直した気が晴れた・静まったすっきりしたやる気が出た |
解決への意欲 | どうすればいいか分かった反省したトラブル相手とやり直そうと思った原因がはっきりした冷静に考えられるようになった自分を見つめなおした問題と向き合えた |
成長感 | 強気になった自信がついた目が覚めた吹っ切れた我に返った |
【相談した後の心理】
感情の回復 | 安らぎを感じた元気が出てきた安心した嬉しかった楽になったホッとした心強く感じた感謝でいっぱい落ち着いた笑えるようになった気を取り直した気が晴れた・静まったすっきりしたやる気が出た |
解決への意欲 | どうすればいいか分かった反省したトラブル相手とやり直そうと思った原因がはっきりした冷静に考えられるようになった自分を見つめなおした問題と向き合えた |
成長感 | 強気になった自信がついた目が覚めた吹っ切れた我に返った |
身近な人に相談すると、冷静に自分の良し悪しを指摘してくれたり、アドバイスをもらえることがあります。
相談するだけでも安心感や爽快感を得られて、話す前より前向きになる効果も認められているのです。
人の意見を聞き入れて、自分が次に起こすアクションのヒントになるといいですね。
仕事の優先順位を考える
仕事ができなくて悩んでいる人は、業務の優先順位を考えましょう。
患者さんを基準に考えると、優先順位をつけやすいです。
【仕事の優先順位の例】
- 患者さんの安全・生命保持
- ナースコール
- 医師からの検査や薬剤の指示
- 時間指定のある業務
- 他の人に任せてもいい仕事
患者さんの命に直結するような点滴や処置があれば、そちらが最優先です。
次に患者さんのナースコールを聞いて、すぐに対応すべき内容か判断しましょう。
医師からの指示や検査出しも、できるだけ早く対処して結果を出す必要があります。
バイタルサインや血糖測定、清拭など他の人に任せてもいい仕事は、忙しい時は振り分けてもらうのがおすすめです。
全て一人で行うと余裕がなくなるので、1年目の特権として先輩に相談しましょう。
定期的にストレス発散する
定期的なストレス発散も必要です。
看護師におすすめのストレス発散法をご紹介します。
【ストレス発散方法】
- 飲みに行く
- 家族や友人と過ごす
- 旅行に行く
- ペットと触れ合う
- マッサージやエステに行く
- 音楽を聞く
- 身体を動かす
- 温泉に行く
好きな食べ物やお酒を楽しみながら、大切な人と過ごす時間は気分転換に最適です。
また全日本鍼灸学会雑誌の「身体接触によるこころの癒し」の記事では、皮膚と皮膚が触れ合うとオキシトシンが脳内で分泌され、癒し効果が得られて心地よい感情が高まると発表されています。
ペットとのスキンシップやエステ・マッサージを受けるのは、特におすすめのストレス発散法です。
部署移動を希望する
病院を辞める前に、部署移動を希望するのも対処法の一つ。
部署移動だけなら、勤務年数も途切れずに環境の変化も最小限で済みます。
看護師1年目での転職は求人も限られたり、また一から新しい場所で学んでいくのはエネルギーが必要です。
上司に相談して、部署移動できそうなら希望を叶えてもらいましょう。
転職を検討する
辞めるのが一番いい状況なら、転職を考えましょう。
転職すると新しい環境でルールを学びなおすため、それなりにエネルギーと勇気が必要です。
しかし転職活動だけならノーリスクです。
いざという時に辞められるように転職サイトで求人を見て、常に転職できる選択肢を持っておきましょう。
自分で転職サイトを検索してみたり、転職サイトに登録して情報収集するのがおすすめです。
看護師1年目で辞めたい時のポイント5選
看護師1年目で辞める時のポイントを紹介します。
順番に紹介します。
上司にはっきり伝える
退職を上司に伝える時は、はっきり言いましょう。
「辞めたいと考えている」「辞めようか迷っている」と曖昧に伝えると、引き止められる可能性があります。
上司が引き止めたい理由は人員確保に困る、上司として管理能力が低いと思われるなど自分の都合を考えているからです。
退職する意思が固いことが分かるよう、毅然とした態度で話しましょう。
私が「主人の転勤が決まったのでついていきます」とシンプルに退職を伝えたところ。
距離的な問題は解決できないので、引き止められることなくスムーズに退職できました。
自己都合を伝えるとそれ以上は介入してこないので、参考にしてみてください。
前向きな退職理由を考えておく
前向きな退職理由を考えておきましょう。
【退職理由の例】
- 体調不良のため治療に専念したい
- 親の介護や家業の手伝いの為
- 都会で専門分野を極めたい
- 結婚相手の転勤先についていく
家族の都合や自分の夢を追いたいという理由なら、引き止められることなく退職できます。
自分の状況に適した理由を考えておきましょう。
お世話になったお礼を伝える
退職する時はお世話になったお礼を伝えましょう。
入職してから上司や先輩看護師、医師にはたくさんお世話になったはずです。
キレイな終わり方だと、辞めてから思い返してもスッキリした気持ちを保てます。
お世話になった人へのお礼は人間として、社会人としての礼儀です。
例え怖い先輩に伝える時も、笑顔で挨拶して終わらせましょう。
退職願の書き方を確認する
退職届の書き方を確認しておきましょう。
職場を辞める時、必ず退職届を書く必要があります。
【退職届を書くポイント】
- 黒のボールペンや万年筆を使用する
- 白い便箋・封筒を使用する
- 誤字・脱字を確認する
- 西暦・和暦を統一する
- 書き方は規則・規定に従う
退職届に不備があったら、正しく書けるまでやり直しになります。
気持ちよく提出するために書き方の規定を確認し、間違いがないか見直しましょう。
引継ぎを全て終わらせる
退職前に引継ぎを全て終わらせておきましょう。
担当した患者さんの情報や委員会・係の引継ぎなど行うべきことは沢山あります。
引き継ぐ人も急に覚えるのは大変なので、事前に辞めることを伝えて段階的に進めるのがおすすめです。
退職してから確認の電話が来た…なんてことが無いように、計画的に引き継ぎましょう。
看護師1年目で辞めて転職!ポイント5選
看護師1年目で転職する時のポイントを紹介します。
それぞれ詳しく説明します。
目指す転職先を定める
転職先に求める条件を定めましょう。
看護師の転職先はかなり数があるので、希望する条件を決めてから探すのがおすすめです。
【条件の決め方】
- 興味のある診療科
- 日勤のみ・夜勤なしなど勤務形態
- 基本給や手当など待遇面
- 平均の残業時間
- 年間休日数
- 有給休暇数
- 開院年数
- 勤務時間や場所の目安
- 産休・育休の有無
自分が今後どのようなライフスタイルを送りたいか想像してみてください。
例えば定時に帰って自分を労わる時間がほしい、夏季休暇に海外旅行に行きたいなど理想があれば、必要な条件が定まります。
絶対的な条件をピックアップして探すと、求人件数が絞られるのでおすすめです。
教育・研修が整った職場を探す
看護師1年目の転職では、教育・研修が整った職場がおすすめです。
まだまだ必要とされるスキルや技術が身についていないので、新人として一から教育を受けた方が自分のためです。
転職サイトの求人検索では「研修充実」の項目をクリックすると、当てはまる職場が表示されます。
【こだわり条件で研修充実を選択】
また面接で新人への教育・研修について質問し、はっきりと詳細が答えられる職場は信用できる職場です。
大きな総合病院なら、研修やプリセプター制度に力を入れている職場が多いのでおすすめですよ。
アピールポイントを考えておく
自分のアピールポイントを考えておきましょう。
看護師1年目での転職は「忍耐力がなさそう」「打たれ弱そう」などのマイナスイメージがつきがちです。
しかし若手の看護師を採用したい職場はたくさんあるので、前向きな転職であることを伝えましょう。
そして自分の長所をあらかじめ洗い出しておくと、面接で役に立ちます。
【アピールポイントの例】
- 協調性がある
- 社交的である
- 行動力がある
- 体力に自信がある
- 向上心が高い
- 患者への共感力が高い
- 有言実行がモットー
自己分析が苦手なら、身近な人に自分の長所を教えてもらう方法もあります。
就職して自分がどう貢献できるか、回答を用意しておきましょう。
面接で前職の悪口を言わない
面接では前職での悪口を言わないよう心掛けましょう。
新人看護師の退職理由として、職場への不満が募った結果である場合が多いです。
しかし面接は「上司からのパワハラがひどかった」「残業ばかりでお給料も低かった」など、不満をぶつける場所ではありません。
悪口を言うほど、あなたへの不信感が募る可能性があります。
初対面では第一印象が重要なので、好印象を与えられるよう悪口は控えましょう。
面接対策しておく
転職活動では面接の対策をしておきましょう。
新人看護師が転職する場合、初めて行うことが多く戸惑いがちです。
その場合、転職サイトのエージェントに力を借りるのもおすすめ。
【エージェントの面接対策】
- 履歴書の添削・修正
- 質問に答える練習
- 面接時の服装確認
- 必要物品の確認
- 面接や見学に同行
- 応募先の内部事情の調査
- 待遇面の条件交渉
転職支援の研修を受けたエージェントが、内定をもらうために手厚くサポートしてくれます。
無料で利用できるので「これでいいのかな?」と1人で迷うより、頼った方が効率よく活動できます。
看護師1年目で辞めたいならおすすめの転職先7選
看護師1年目におすすめの転職先を紹介します。
順番に説明します。
教育・研修が整った総合病院
大きな総合病院は、教育・研修が整っています。
看護師の人数が多いので、教育にお金と時間をかけているのは総合病院ならではの魅力です。
現場で働く前に点滴や採血の練習ができるので、手技が不安な人にも安心。
診療科が多ければ部署異動もあるので、別の分野を開拓できるチャンスも巡ってきます。
スキルアップを目指せる大学病院
スキルアップを目指したいなら大学病院がおすすめです。
【大学病院がおすすめの理由】
- 教育・研修制度が整っている
- 様々な病態の患者さんを学べる
- 最先端の治療を学べる
- 特別な看護スキルが身につく
- 看護師長・看護部長を目指せる
- 認定看護師・専門看護師を目指せる
大学病院はスキルアップしたい看護師の育成にも力を入れています。
最初は臨床経験を積む必要がありますが、それを乗り越えて突き進めばキャリアアップが可能です。
高みを目指したい看護師は転職先の候補に入れておきましょう。
美容クリニック
看護師1年目なら美容クリニックも魅力ある職場です。
美容クリニックは若手を採用したいと考えているので、新人看護師はとても有利な立場です。
【美容クリニックがおすすめの理由】
- 新卒や第二新卒も採用対象にしている
- 新人でも高収入を得られる
- 研修を受けてから働ける
- メイクやネイルのオシャレができる
- 清潔感がありキレイな場所で働ける
日勤のみのシフトで高収入が得られるので、オシャレしたり旅行したりプライベートも充実させることができます。
そして今は古い病院より、新しくきれいな病院で働きたい新人看護師も多いでしょう。
美容クリニックなら華やかな院内で、自分も美意識を高めることができるので若い看護師に向いている職場です。
介護施設
介護施設は経験が浅い看護師でも働きやすい職場です。
特別なスキルや知識がなくても、慣れれば対応できる環境なので楽に働けます。
【介護施設がおすすめの理由】
- 人命のプレッシャーが低い
- 看護処置が少ない
- 急変や急患が少なく穏やか
- 怖い医師や先輩看護師がいない
- 経歴関係なく採用されやすい
- 高齢者と話すのが好きな人は働きやすい
怖い医師や先輩看護師の人間関係に悩むことなく働けるぶん、入居者さんの判断を任されるのが看護師の役割です。
しかし小さなケガや皮膚トラブル、風邪症状の観察など軽度な状態を任されることが多いので、穏やかに働けます。
高齢者と話すのが好きな人は楽しく働けるでしょう。
治験看護師
看護師1年目の人は治験看護師もおすすめの職場です。
治験看護師は、新しい医薬品の開発に携わります。
病棟の仕事とは内容が全く異なるので、看護師の仕事以外に興味のある人に向いています。
【治験看護師がおすすめの理由】
- 看護師のスキルは関係なく働ける
- 営業能力が高まる
- コミュニケーション能力が身につく
- 社会人のマナーが学べる
- 多くの職種の人と関われる
- 人脈が広がる
- 医薬品の開発に関われる
- パソコンスキルが身につく
- 事務処理能力が身につく
「新薬の開発に関わって、世に広めたい」「治験の仕事に興味がある」という人には、試してみる価値のある仕事です。
営業やコミュニケーション能力が必要なので、人と関わるのが好きな人は生き生き働けます。
その他に若いうちから社会人としての在り方やデスクワークが学べるのも特徴の一つ。
看護師の中でも貴重な体験ができる仕事と言えます。
企業看護師
思い切って企業看護師として就職する方法もあります。
企業看護師とは、一般企業に勤める看護師のことです。
社員の健康管理やサポートが主な仕事になります。
【企業看護師がおすすめの理由】
- 医療行為が少なくて済む
- 人命のプレッシャーを感じず働ける
- 人間関係に悩まず働ける
- 病棟より体力的に楽
- カレンダー通りに休める
病院ではなく会社なので、医療行為はほとんどなく責任を背負わずに済みます。
カレンダー通りに働けてプライベート時間も確保でき、デスクワークのため体力を消耗せず働けます。
ただし求人数は少ないので、チャンスを逃さないように応募するのがポイント。
看護師の業務に向いていない、全く別の分野で働きたいと考える人に向いている仕事です。
保育園看護師
保育園看護師は需要が大きい仕事の一つです。
主な仕事は子どもたちの体調管理や保育補助となります。
【保育園看護師がおすすめの理由】
- 臨床経験に関係なく就職できる
- 怖い医者や先輩がいない場所で仕事できる
- 子ども好きなら楽しく働ける
- 急患対応がない
- 精神的なプレッシャーを感じずに済む
- 子どもの病気が特定しやすく対処できる
保育園看護師は臨床経験が浅くても問題なく働けます。
必要な応急処置をしっかり学べば、可愛い子どもたちと過ごせる仕事です。
病院の人間関係に疲れたり病棟の仕事を好きになれなかった人は、子どものそばで働くことも候補の一つとして考えてみるといいですね。
看護師1年目で辞めたいなら!相談しやすい転職サイト
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【まとめ】看護師1年目で辞めたい人は抱え込まずに転職も検討しよう!
今回は看護師1年目で辞めたい人についてお話ししました。
- 人間関係や責任の重さで辞めたいと感じる
- 興味ある分野には早めに転職して学ぼう
- 転職しても新人として教育を受けられる
- 退職と転職は計画的に進めよう
- 転職のプロからアドバイスをもらおう
1年目で辞めたいと思うのは、心と身体から発しているSOSのサインかもしれません。
看護師の転職先はたくさんあるので、自分に適した職場はどこかじっくり向き合いましょう。